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『日本アルプス登攀日記』 W・ウェストン
『日本アルプス登攀日記』
W・ウェストン 三井 嘉雄 訳 平凡社 東洋文庫 この本も先日図書館で借りてきた本です。 ウォルター・ウェストンといえば、山に対して興味を持っていなかった時ですら、聞いたことのある名前でした。しかし、どういう人であったかについては、もちろん正確には知りませんでした。ここ最近、山に関する本や雑誌をよく読むようになり、気にはなっていたのです。 本書は、ウェストンの書き残したフィールドノートから、直接訳出したものです。なので、判読できない文字等もそのまま、「判読不能」として記してあります。翻訳当時で、ノートが記されてから約90年経っており、保存状態を保つため、電子式コピーは不可と言われたところを、無理にお願いして、1回だけコピーをとらせてもらい、それを使って訳出したようです。(きっと、今ならデジカメなどで、資料をあまり傷めることなく、複写できるでしょうね。) さて、本書は後に発表するつもりで書いたものではなく、本人が備忘録的に、あるいは日記的な意味合いで書き綴っていたものですから、実に淡々と書かれています。それでいて、宿が不快であるとか、騒がしくて眠れないなど、本音もしっかり書かれています。どうも、ウェストンさんは、匂いと騒々しさが苦手だった様です。 今も知名に名を残す上条嘉門次などの案内人に対しては、大いなる信頼と敬意を抱いていたことがよくわかります。また、先日読んだ『北アルプス、この百年』に登場する宿にも宿泊していることがわかります。 そして、1894年には、木曽御嶽山にも登っているようです。王滝の滝(おそらく清滝か新滝)も眺めており、気持ちのよい風景と表現しています。その一方で、滝に打たれて修行(祈祷)する信者の行動を、気味が悪いとも表現しています。 しかし、やはり実際に穂高や槍に登った後で、もう一度読みたいですね。風景と重ね合わせてみたいものです。アルプス熱、いまだ覚めやらず。 ■
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by makani_tomo
| 2006-07-31 23:57
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