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TJAR2008(ウェア・装備編)

行程記とは別に、改めてウェアや装備についてまとめておきます。次回以降参加される方の、ある程度は参考になるとは思います。しかし、短い時間のレースと違って、その人に合う合わないが顕著に影響してきますので、あくまでも参考程度にとどめておき、最終的にはご自身が山での使用を数回繰り返した上で判断をしていただければと思います。僕自身も、まだまだ改善の余地は大いにあると思っています。

<ウェア>
Tシャツ(前半:ナイキ,後半:CW-X)
長そでシャツ(前半:CW-X,後半:アシックス)
タイツ用下着(前後半とも4DMボクサータイプ)
セミロングタイツ(前半:CW-Xエキスパートモデル,後半:CW-Xスタビライクスモデル)
短パン(前後半ともモンベル)
パワーソックス(前後半ともSKINS)
ソックス(前後半ともミズノ アーチハンモック-山用2足,ロード用1足
       後半はミズノの安いスポーツソックスを追加。)


取り立てて、変わったものはありません。Tシャツは、デオシーム素材にしようかとかいろいろ考えましたが、最終的には普段着なれているものにしました。特にCW-Xのシャツなど肩のあたりがザックのショルダーで擦り切れそうになっていたのですが、着なれたものに勝るものなし、と思い選択しました。

半そでと長そでとは、その時々の状況で重ね着したり、脱いだりと使い分けました。特に山の上は紫外線が強いので、後半は暑いのですが日焼け防止のために長袖を着用していることが多かったです。アームウォーマーを使っている選手も数名いたような気がしました。

タイツは、当初はロングにしようかと考えていたのですが、出発2週間前くらいにセミロングに切り替えました。その理由は、膝への処置の利便性です。故障する可能性の最も高いのが膝周辺だと思っていましたので、ちょっとした休憩時に膝に簡易鍼を貼ったり、テーピングをしたりできる方がいいと思ったのです。ロングタイツですと、タイツを脱いで処置をしなくてはならないので、不便です。そこでセミロングに決めました。

セミロングにした場合、膝から下を素足にするのは不安です。僕は特に脛あたりを切ったり打ったりすることが多いので、何らかの保護が欲しかったのです。そこで、SKINSのパワーソックスです。安くはないですが、SKINSの装着感には慣れていますし、今後も使えるでしょうし、前後半用に2セット用意しました。

タイツ用の下着は、これに限ります。現在はkappaブランドで出ているようですが、Sサイズが無いとのことで、後半用にネットで旧製品4DMのSサイズを探して兵庫県のスポーツ店の店頭在庫をGETしました。この下着を着けていると、ワセリンやスキンルーベなどの保護剤を塗らなくても、僕は下着の擦れに悩まされたことはありません。

ソックスも、いつも山に行く時に使っている、ミズノのアーチハンモックタイプのトレッキング用の中厚のソックスです。このあたり選手個人の好みがバラバラなので、X-SOCKSを使う人、5本指ソックスを使う人など様々です。しかし、僕を含めて皆さん普段使い慣れたものという点では一致しているのではないでしょうか。僕は、山用を2足、ロード用に同じアーチハンモックシリーズのロード用のショートソックスを1足用意しました。雨が降る可能性は高いですし、降らなくても朝露などでソックスが濡れる可能性は高いです。足裏をいい状態に保つためにも、可能な限り濡れたら交換を心がけました。そして、濡れたソックスはザックに付けたキャップホルダーで乾かします。最も、今回は概ね天候には恵まれました。雨にも降られましたが、続けて降られることはありませんでした。ですから、乾かすなどということも可能だったわけです。これが雨続きなら、濡れたソックスを履き続けなくてはならないことになります。その場合、特に後半になればパフォーマンスの低下も覚悟しなくてはならないでしょう。

<装備>
VASQUE Blur (前半26cm,後半26.5cm)
シューズはブラーを使いました。周囲でも、ブラーの人は比較的多かったように思います。後半用には0.5cm大きなものをデポしておきました。XCRも考えましたが、濡れた後の乾きを考えると長旅にはノーマルのブラーがいいと考えました。

Karrimor trim35
ザックは、これを使いました。昨年の南アルプス試走時から使っています。決め手は、軽さと容量と使用感です。重量は800gと35Lの容量のザックとしてはかなり軽い方です。さらに、不要なストラップなどを取り去ることにより、760gまで軽量化しました。

取り去ったストラップなど
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しかし、ストラップを短く切りすぎて、切り端を縫い直していなかったので、安全ピンを使って補強しておきました。それと、このザックとても僕は気に入っているのですが、1点良くないところがあります。それはショルダーストラップの薄さです。8kg前後を担ぎ続けると、この薄いストラップでは、すぐに肩に影響が出ます。そこで、家庭用の食器洗いスポンジを肩の部分に当たるようにくくりつけました。これは、高橋香さんの話からヒントを得たアイデアです。

容量35Lは、おそらく参加選手中最大ではないかと思います。多くの選手は、25L前後ではないでしょうか。僕も25Lに収めようと思えば収めることはできたと思いますが、何かを取り出すたびに、きっちりパッキングをしないと上手く収まらないのでは、道中面倒だなと考えました。そこで、それなりに大雑把にモノを詰めても余裕がある35Lを選びました。このあたりは、好みだと思います。

使用感も僕には悪くないものでした。フロントやサイドのネット、ウェストのポケットなど基本的な配置は普段よく使っているリアクターに近いものです。雨蓋には、医療品などを入れておくと、ちょっとした休憩でけがの処置などが素早くできて便利でした。ウェストには、カメラと行動食。サイドにはごみやグローブ。このあたりの配置も普段となるべく同じにしました。普段と同じにすることで、モノを探す時間のロスや忘れものなどを防ぐことができます。

モンベルU.L.ドームシェルター
多くの選手はツェルトでしたが、僕はシェルターを持って行きました。スタッフバッグやポールを含めた総重量は780gと少々重いのですが、数分で空間が確保できる魅力は捨てがたいものでした。自立式なので、張る場所を選びません。中に入れば、安心して身体を伸ばすことができます。なかなか優れものだと思っています。

LUCIDO TX-1
SuperFire 303X

ヘッドライトとハンドライトは、いつもの組み合わせです。トレラン系の人は、ヘッドライト+ハンドライトという組み合わせで使う人も少なくないと思いますが、山系の人はヘッドライトのみという人が多いようです。手にはストックを持っていることが多いからかもしれません。僕は、ヘッドライトで前方全体を照らし、ハンドライトで低いところから足元とその1~2m先を照らします。

LUCIDOは、強力なスポットライトも備えているので、実はこれ一つでも大丈夫かもしれません。実際、鈴木選手はこれ一つだったと思います。単3電池3本で、かなり長持ちします。そして、後頭部にある電池ケースにもライトが付いています。これを点けると、後方から来る車へのアピールになるのです。上高地からのトンネルでは有効です。なかなかTJAR向きの優れものです。

SuperFire 303Xは、少々重いですが、その明るさ、電池長持ち、頑丈さで万全の信頼を持っています。夜間に岩場を通過する際、ガツンガツン岩に当ることも多いので、やわなボディーでは不安です。その点、このライトは問題なしです。雪渓のトラバースで、ピッケルかわりに、雪田にグサグサ指しても平気です。今回は、念のために新しい物を調達しておき、デポに1本預けておきました。どんなにボディーが丈夫でも、LEDですからこれが切れるとアウトだからです。

メディカル
メディカルも基本的には普段の山行と同じなのですが、持っていく量が異なります。

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リガードスキンケアー,鍼,簡易鍼,鎮痛剤,ビタミン剤,キネシオテープ,固定テープ,ワンデイコンタクトレンズ,化膿止め,バンドエイド,ナイフ

リガードのスキンケアーは、山に行く時はいつも使っています。踵や骨が出ている小指の付け根などに貼ります。今回は、3日目のロード区間で踵の足裏を痛めたので、、4日目以降大判をしっかり貼っていました。おかげで7日まではほとんどマメに悩まされることはありませんでした。

簡易鍼は、ちょっとした休憩時に簡単に処置ができるので、優れものです。今回も多用しました。

ワンデイコンタクトは、TJARを見据えて投入しました。普段はメガネなのですが、やはり雨天時やガスがかかった時には、コンタクトが便利です。しかし、これまで使っていたハードコンタクトでは予備を持っていくことはできません。そこで、ワンデイの投入です。山中での付け外しのために、アルコール消毒できるウェットティッシュ持参でしたが、投入は正解でした。

化膿止めは、普段は持ちませんが今回の旅は長いので。バンドエイドは必需品です。今回は前後半各20枚ほど持って行きました。

テープ類も必須でしょう。それを切るためのナイフも必要です。ナイフはそれ以外にもいろいろ役立ちます。

ブリーズドライテック U.L.スリーピングバッグカバー
エマージェンシーシート
100円ショップの2mmキャンプシート

今回シュラフは持ちませんでした。持っていったのはシュラフカバー。そして、エマージェンシーシートです。エマージェンシーシートは、かなり優れものです。身体に掛けるだけで、温かさを感じます。しかし、薄いシートなので風が吹くところでは使いにくいのです。そういう時は、シュラフカバーの中に、敷いて使うと完璧です。

シートは、100円ショップの2mmのキャンプシートです。多くは2つ折りで使いましたので4mm。夏のこの時期なら、これで十分でした。もっとも、もっと厚ければより快適であることは間違いありません。

<地図>
昭文社「山と高原地図1/50000」


地図は、昭文社の「山と高原地図」の必要な部分をA4版でカラーコピーしたものを、100円ショップで売られているA5版のクリアケースに入れたものです。(つまり、A4を2つに折ってケースに入れます)クリアケースはテープで封が出来るものを買うのがポイントです。この地図を更に小さく折ると、短パンのポケットに入ります。そして、雨でも濡れずに地図を簡単に取り出して見ることが出来ます。これは、chinさん考案のアイデアでして、教えてもらってから、練習レース問わず愛用させていただいています。

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だいたいA4版1枚で半日分くらいの行程はカバーできています。迷うポイントはあまりないのですが、いちおうルートに蛍光ペンで線を引いて、CPや主な通過ポイントには、自分なりの目標通過時間を記入しておきます。この作業をしながら、頭の中ではコースをトレースして、イメージを膨らませます。

今回の失敗としては、ロード区間のちゃんとした地図を用意しなかったことがあげられます。Googleマップの適当な縮小版を数枚に分けて持ったのですが、縮尺がわからず、距離感がつかめませんでした。目標となる構造物や店なども、かなりアバウトですし。次回以降は、ちゃんとしたロードマップを持って行こうと思います。

その他、就寝用にiBexのウールの長そでシャツや、使い捨てカイロ、予備電池、ハイドレーション、メガネ、地図、財布、携帯電話、コンパス、食料など、乾燥重量5.6g程でした。水は最大で2L持ちましたし、日によってはコンビニで調達したおにぎりなどが加わるので、最大8kg位を背負っていたと思います。食料は徐々に減るので、最も軽い時で6kgくらいまでは下がるでしょうか。

言うまでもないことですが、多くの場合、快適さと重量はトレードオフになります。ツェルトかシェルターか、シュラフを持つか持たないか、替えの靴下を持つか持たないか。自分自身で、快適さと重量とのバランスを取りながら、装備を選んでいくことになります。もちろん、新しい製品は、同じ重量でもより快適ということもあります。お金に余裕があれば、最新の装備で身を固めることも可能でしょう。しかし、いろいろな装備をいきなり全部揃えると、それなりのお金は掛かります。このあたりも、バランスですね。しかし、こういうことも、TJARの楽しみのひとつではないかと思っています。

僕自身は、更に軽量化の余地は(十分に)あると思っています。2年後にもし再び出場する場合には、乾燥重量5kg以下を目指したいと思っています。
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by makani_tomo | 2008-08-24 09:50 | TJAR

TJAR2008(7~8日目)

<8月16日(7日目)>

03:00 百間洞(スタート)
岩瀬選手らは1時か2時ごろに出発したようでした。鈴木選手と3時ごろに出ようと話していたので予定通りシェルターを撤収して出発です。途中小屋でトイレに寄り、水を補給します。長いような気がしていたこの旅も、気付いてみたら7日目です。どんなに遅くても、今日中に畑薙ダムに下りる必要があります。昨年の経験から、ごく普通の疲労程度なら全く問題ない行程なのですが、筋肉が極端に損傷している場合その限りではありません。不安を抱えながらの出発になりました。

幸い、お天気は良いようです。先行していた登山者にも追いつき、遅いなりにもそれなりの速度で進むことが出来ます。兎岳のあたりでは空も明るくなってきます。雲もなく、東西南北全ての山を見渡すことが出来るようです。特に北方面の山々を眺めていると、これまで越えてきた山々が、別れを惜しんでくれているような気がしました。

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聖岳の手前では、快速トレイルランナーに出会いました。TJARの選手を見るために、畑薙から入って、これから戻るようでした。

聖岳は、この旅で最後の3000m峰です。片方が切れ落ちた箇所を数箇所通過することもあり、なかなか味のある山です。ここをなんとかコースタイムの60%くらいで登ることができてひと安心です。どうやら登り足は生きているようです。

07:56 CP24:聖岳
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問題は、ここからです。下り地獄が待っています。しかし、進まないことには何も始まらず、ゆるゆる下り始めます。どのくらい遅いかというと、ガイド付きの小グループに、下りで先行してもらうほど(!)です。TJARの選手として、ちょっと悲しいことではありますが、そういう状況なのです。とにかく聖平小屋までは、下り基調が続きます。小屋に続く木道が見えたときには、ホッとしました。

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聖平小屋では、小屋の方々が温かく迎えてくれました。カップラーメン1.5個にご飯、お味噌汁とお漬物。久しぶりに飲んだお味噌汁が、実に美味しかったです。満腹になって、小屋を後にしました。

ここから南岳を経て上河内岳を目指すのですが、昨年はこのあたり雨に降られて視界のない道をダラダラ登るという状況で、あまりいい印象はありませんでした。しかし、今回は鈴木選手と2人で進んでいることもあり、お天気もよく、キツイなりにも順調に前進を続けます。

途中、登山道脇で昨日に引き続きお昼寝です。これもまた、至福のひと時。20分程でしょうか。鈴木選手に声を掛けられなかったら、1時間でも寝ていそうでした。

上河内岳を越えると、多少のアップダウンはあるものの、比較的歩き安い道が続きます。途中、立山でもお会いした人に再会。顔つきが変わりましたねと言われ、精悍な顔つきになったのかなと思っていたら、後日顔が浮腫んでいただけだとわかりました。ガッカリ。

13:14 CP25:茶臼小屋
この小屋にたどり着いたら、なんとなくひと安心です。小屋では、定食を食べさせてくれます。そしてリンゴも。美味しいです。胃に染み渡ります。
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話は変わりますが、最近の山小屋のトイレは、ペーパーを置いてくれているところが多いです。しかし、時々置いていない小屋のトイレもあります。茶臼小屋はそのひとつです。今回、持参した地図(正確には、カラーコピーした地図)は1枚以外持ち帰っています。持ち帰れなかった1枚の使い道は...

さて、茶臼小屋の方々も皆さんTJARの選手を応援してくれています。最後は、「今度は、ゆっくり来いよな~。」っと声を掛けてくれて、見送ってくれました。とても、嬉しい気持ちで、山を降ります。
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とはいえ、ここからも長い下りが続くのです。とにかく、明るいうちに畑薙ダムに到着したいものです。途中、適当な枝を拾い、杖代わりに使いながら、ひたすら下ります。我慢我慢の下りが続きます。何とかコースタイムの70%程度では下れているようです。安心しつつも、先を急ぎます。

小さなつり橋が見えたら、もうひと息です。山肌をゆるゆる登れば、そこはヤレヤレ峠。北・中央・南とアルプスを縦走してきた身には、本当にヤレヤレです。
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ヤレヤレ峠を越えると、大吊橋もすぐ近くです。なんとか明るいうちに渡ることができそうです。正直言って、長いこの吊橋を、疲れ果てた足で夜間に渡るのは遠慮したいものです。
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無事下山です。ちょっと、安心しました。この先も長いのですけど、舗装道路ですから、ガレ場の下りに比べれば、膝には優しいはずです。もっとも、足裏には優しくないかもしれませんが。とりあえず、CPである畑薙第一ダムを目指します。

18:03 CP26:畑薙第一ダム
ダムに到着すると、先着していた鈴木選手がちょうど出発するところでした。僕は、まず本部に連絡を入れて、到着時間と無事であることを伝えました。その後、ペプシコーラでひと息。ソックスを脱いで、足のケアをしてから、ロード用のソックスに履き替えます。更に、なっちゃん飲んでふた息。最後にホットコーヒーを買って、ザックに入れていざ最後のロード区間に突入です。

とにかく、しばらくは単調な道が続きます。駐車場を過ぎて暗くなって歩いていると、後ろから来る車が、大丈夫ですかと声を掛けてくれます。ありがたいことです。しかし、ここで車に乗るわけにはいかないのです。左手に川の流れを聞きながら、橋を渡り、短いトンネルをくぐり、ひたすら進みます。

白樺荘入り口では、NHKの方の出迎えを受けます。どうやら、鈴木選手、西岡選手も順調に先行しているようです。実はここで軽く仮眠をしようかと思っていたのですが、なんとなく励まされて、そのままレース続行です。

途中、道路わきに座り込んで、アルファ米を食べたり、コーヒー飲んだり。すっかり野宿野郎です。井川オートキャンプ場付近の自動販売機では、コーラでリフレッシュ。その次の自販機では栄養ドリンクでパワー充てん。次の井川の集落を目指します。

井川の集落では、さすがに眠くなり、バス停のベンチで15分ほど仮眠です。街にいるというだけで、安心して寝ることができます。しかし、長く寝てもいられないので先に進みます。眠気覚ましに、こんなものを飲んでみました。
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うーん、眠気は覚めましたが、旨くはなかったです。口直しに、次の自販機で、カフェオレを飲みました。そうこうしながら進んでいると、柏倉さんなどの取材陣の出迎えを受けます。にこやかに写真を撮られて、再び漆黒の夜道へ。井川駅手前でダム方面への迂回路に向かいます。迂回路とはいえ、立派な道です。

<8月17日(8日目)>
02:47 CP27:井川ダム
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闇の中にダムの明かりがまぶしく輝いています。ダムの自販機は主な炭酸系は売り切れ!残念ですが、先に進みます。ここからは、富士見峠に向けてひたすら登りが続きます。頑張って登りました。しかし、ついに眠気に負けて、道路わきでゴロ寝。坂の下に頭を向け、ザックの上に足を置いて、なるべく足を浮腫ませないように寝ます。といっても15分ほどです。しかし、この15分でかなり生き返ります。夜が明けて、アルファ米を食べ、久しぶりに見つけた自販機でサイダーを飲み、いよいよ峠です。

06:06 CP28:富士見峠
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ここからはゴールまで下り基調です。しかし、膝にくるのは下りです。そして、時間が経つにつれて、気温が上がり、アスファルトが熱くなり、足を痛めつけます。延々と下ります。時々登ってくる自転車の選手たちは、皆エールを送ってくれます。実にうれしいことです。

途中、既にゴールした間瀬選手も応援に来てくれました。ありがとうございます。元気づけられました。更に畑薙に車で向かう飴本選手にもエールを頂きました。

のどかな山村の中をひたすら進みます。
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しかし、景色ののどかさとは裏腹に、足裏はサハラ砂漠の上を素足で歩いているようです。熱くて熱くて仕方ありません。休んでアイシングしたいのですが、いったん靴を脱ぐと再び履けなくなるような気がして、我慢の前進を続けます。

久しぶりの自販機を見つけたら、そこには西岡選手の姿が。ここから2人で進むことになります。途中、平瀬という集落では蕎麦屋があるとのことで訪ねてみると、今打っている途中なので、待ってくれれば出せるとのこと。久しぶりのちゃんとした食事に、ここは腰を落ち着けることにしました。

注文したのは、ざる蕎麦大盛におにぎり2個。
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打ち立ての蕎麦は実に美味しかったです。おにぎりも食べて、エネルギーは十分です。更に先を急ぎます。ほどなく安倍街道に入ります。だんだん、車や人も多くなり、街に近付いていることを感じます。

玉機橋の交差点から、進路を南に向けます。あとはひたすら南下です。途中、コーラで最後のパワーアップ。確実にゴールが近付いているかと思うと、膝の痛みも忘れてしまいます。

沿道では、昨日茶臼小屋で出会ったグループに出迎えられ、応援を受けます。追い抜いていく車からも、しばしば応援を受けます。行けども行けども、静岡の市街地に入らず、へこたれていると、応援を受けて持ち直します。本当にありがたかったです。

いよいよ市街地に入ると、コース上で、選手を待ち構えてくれている地元の人がいます。「本当に来るとは思わなかったよ。頑張ったな。もう少しだぞ。」こんな風にエールを送られると、思わず涙腺が緩んでしまいます。こうして、思い出して書いていながら、涙腺がるゆむ程です。

いよいよ市街地が近付いて、街の悪がき風の少年たちが、「頑張れよ!」と声をかけてくれます。無茶苦茶嬉しかったです。ありがとう。

16:13 CP29:静岡駅
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ようやく、ここまで来ました。あとは5km程です。線路をくぐり、大浜海岸を目指します。途中、地元の人に道を確認しながら進みます。大浜街道に出たら、後はまっすぐです。途中、須田選手が出迎えに。「ゴールはすぐだ!頑張れ!」というコールに応えて、歩む速度は上がります。

公園入り口にゴールゲートが見えました。思わずそこがゴールかと勘違いし、感動のゴール....と思いきや、本当のゴールは、太平洋でした。そう、日本海からスタートして、ゴールは太平洋なのです。


17:25 CP30:大浜海岸(ゴール)
海岸のゴールゲートをくぐって、荷物を海岸に落とし、太平洋にザブンと足を着きました。そして、手を付いて、涙が流れました。どうしようもなく、涙が流れ落ちました。何がここまで自分を突き動かしたのか。それは、前回大会に出場した選手たちの輝いた笑顔でした。その感動をいま、自分も共有することができたことが、無性に嬉しかったのです。

この2年間の想いが凝縮された瞬間でした。辛さも、痛みも、喜びも、嬉しさも全ての感情が一点に凝縮されていた気がします。

何も考えずに海に飛び込んだので、ポケットに携帯電話や財布が入っていることは忘れていました。後であわてて取り出しました。

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海岸では、既にゴールした選手たち、スタッフの人たちにも祝福を受けます。こういう時、遅いゴールの方がお得ですね。嬉しかったです。シャンパンのボトルを受け取り、同時にゴールした西岡選手とシャンパン・ファイトと思いきや、意外と泡が出ず、全部僕が飲んでしまいました。

間瀬選手からビールを手渡され、それを飲みながら、嬉しさがこみ上げてきました。2年間の長い旅が終わったような気がしました。長い様で短い旅でした。この7日間と17時間25分は、実に濃い時間でした。これまでの41年間の人生の中で、最も濃い時間だったかもしれません。

同時に、夢のような時間でもありました。いい旅の仲間に恵まれました。この仲間の存在なくして、完走はあり得なかったと思います。本当にいい旅でした。この旅を共有できた仲間に、心から感謝したいです。本当に、ありがとうございました。
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by makani_tomo | 2008-08-22 18:45 | TJAR

TJAR2008(6日目)

<8月15日(6日目)>

01:00 熊の平小屋(スタート)
ようやく眠りに着いたと思ったら、周囲でごそごそ。起きてみたら、岩瀬選手や須田選手、星野選手、鈴木選手がスタートの準備中でした。1時に出るとのことで、僕も付いていくことにしました。昨夜、もう少し前進しておきたかったところを休んだので、早めに出ようとは思っていたのです。出来れば、明るくなる頃に、塩見岳に取り付きたいと思っていました。

カロリーメイトを適当に食べ、鈴木選手と共に先に出たのはいいのですが、身体が重く、思うように足を進めることができません。昨年も鈴木選手とは2時スタートでこの道をたどったのでした。あの時よりも、はるかにツライです。

程なく、他の3名が追いつき、先行してもらいます。僕は、「寝ているよりはマシ」というくらいのつもりで、ノロノロと前進します。何か食べていないと倒れそうなので、サラミシーセージなど噛み応えのあるものを口に入れます。身体が動かない状態で、暗い樹林帯の中をライトの明かりひとつで進むほど辛いものはありません。この数時間が、今回の行程の中で最も苦しい区間でした。

幾度となくハイマツ帯を抜け、ようやく北荒川岳に出ました。が、そこは一面のガス。鈴木選手がガスに巻かれて停滞していました。2人で慎重に進路を探しますが、強烈な風とガスに行く手を阻まれます。仕方なく、再び風を避けてハイマツ帯に戻り、しばらく停滞です。昨年の記憶では崩落地を回り込むように進むはずなのですが、崩落地があるとわかっているだけに、迂闊に進むわけにもいきません。ここまで来て事故やコースロストも嫌なので、少し明るくなってから慎重に進むことにしました。

4時半頃になると少し明るくなってきます。どうやら、感覚は正しかったようです。程なく旧幕営地跡を見つけ、お花畑の中を塩見岳目指して進みます。ガスも晴れてきて、急に良いお天気です。やはり、明るい時間に進む方がよいですね。

ようやく塩見岳に取り付きます。昨年もこの登りはきつかった。今年もきついことには違いありませんが、ここに至るまでの疲労度を考えると、健闘しているといってよいのではないでしょうか。(自画自賛?)足場のいいところでもないので、慎重に登ります。

06:49 CP20:塩見岳
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南アルプスで3つ目の大きな山を越えました。残るは荒川、赤石、聖の3つです。しかし、膝をかばっている身にとっては、登りよりも下りがきついのです。手を最大限に使いながら慎重に下ります。

ふと振り返ると、こんなに美しい景色が。確実にゴールが近づいていることを実感しました。
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塩見小屋では、カップラーメンを食べながらシューズを乾かし、ソックスを交換です。駒ヶ根のスーパーで買った安いソックスで今日はこの後過ごす予定です。コーラも飲んでリフレッシュ。気持ちも新たに先に進みます。

お天気もよく、このあたりは登山者も多いエリアです。グループ客も多く、大勢の方に声を掛けられました。こうして、すれ違う人に話を聞くことで、前方にいる選手の様子を少し知ることが出来るのです。

09:57 CP21:三伏峠
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小屋でCCレモンを飲みつつ、アルファ米で腹ごしらえです。水場まで少し距離があるので、小屋で水も買って補給し、スタートです。昨年は、鈴木選手とここで分かれたのですが、今年は共に進むことになりました。2人は実に心強いです。

南アルプスのコースタイムは、比較的甘いといわれていますが、ここまでかなり疲労を溜めてきた我々でも、コースタイムの60~70%で進むことが出来ますので、やはり甘いかもしれません。途中、コース脇のお花畑の中に寝転んで、シューズを脱いで2人で昼寝をしました。これがまた、至福の時でした。わずか15分程度なのですが、起きた瞬間、自分がどこにいるのかわからずあたふたするほど、深く眠っていました。お陰で、すっかり元気になって先に進むことが出来ました。

高山裏避難小屋では、何か食事を...と思いつつもカップうどんしかない様子。ジュースもないとのことなので、僕はアルファ米を食べて腹ごしらえです。程なく、西岡選手も到着しました。

いよいよ荒川岳に向かいます。ここは、アプローチが長いのです。トラバース気味に山腹を巻いて進みます。いよいよ直下まできたら、今度は低い樹林帯の中を延々と登ります。こういう時、高度計は役に立ちます。ゆっくり登っても1分で標高7m登っていることが示されます。現在の標高と山頂の標高差を考えれば、あとどれくらいの時間で到達できるかがわかります。

こういう登りで考えるのは、普段の階段トレーニングです。階段であれば、220m程を20分で歩いて登ることができるのです。足場が階段ほどよくないことを考えるても30分程度で登ることができます。(実は、先ほどの7m/分という速度は、これに近い速度です。)

もうひとつ、常に思ってきたことは、「どんな1歩でも、全てゴールに近付いている」ということです。登りであれ、下りであれ、全ての1歩がゴールに向かっているのです。太平洋は果てしない先にあるように思えるのですが、全ては1歩1歩の積み重ねなのです。

17:13 CP22:荒川岳(前岳)
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荒涼とした台地上の山頂にたどり着きました。ここから荒川小屋に下るには、少し中岳方面に進む必要があります。ガスっていると、ややわかり難いポイントかもしれません。

気持ちの良い夕景の中を、下ってゆきます。富士山もきれいに見えています。そして、塩見岳で見たときよりも、少し大きく見える気がしました。

荒川小屋では、時間が遅いにもかかわらず、小屋のご好意により名物カレーライスを出していただきました。大盛りで1,200円です。
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おそらく、この小屋を通過するほとんどの選手が食べていると思われるカレーです。ガッツリ食べてしっかり腹ごしらえです。何といってもこの後、夜間の3000m越えが待っているのですから。

カレーを食べ終わった頃に西岡選手も到着したので、3名で夜間の赤石岳に向かいます。夜間は人数が多い方が好都合です。僕は、昨年ひとりで夜間の赤石越えをしているので、気分的には昨年よりマシというくらいのお気楽なものでした。

赤石岳は比較的楽という印象があります。それは、荒川小屋からほとんど標高を下げることなく取り付くことにあります。小屋から少し登って、あとはトラバース気味に大聖寺平に向かいます。そこからはガレた道を登ってゆきます。最初のピークまでは比較的容易にたどり着くことができます。そこから、小赤石岳を越えて、ようやく赤石岳です。

20:46 CP23:赤石岳
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最初のピークからが何気に長いのです。登る途中、塩見岳でしょうか、雷雲が掛かり雷がビカビカ。しばしば音も聞こえてきて、ドキドキしながらも、その美しさに目を奪われていました。

しかし、本当の危機はもっと近くにありました。これまで、左膝をかばってきた右足大腿四頭筋がついに悲鳴を上げました。夜間の3000m峰からの下りで悲鳴を上げるとは、タイミングは最悪です。左右共に力が入らない状態では、岩場でのバランスが極めて悪くなります。背中の荷物は、軽いとはいえ7kg前後はあると思います。これまでも十分にゆっくりだったのですが、さらにゆっくり下ります。しかし、左右共に力が入らない状態では、踏ん張りが効かず、浮石に足を乗せてグラッと来た瞬間、左半身ひねり背面着地。暗いので、全体の状況はわからないのですが、3,000m近い岩場での転倒で、打撲&擦り傷で済んだのは、本当にラッキーでした。今回の旅で、最も危なかった瞬間です。

この後、百間洞までの区間は、まさに地獄でした。徐々に標高は下がるのですが、とにかく足場の悪い状態が続きます。転倒しないように、しかし踏ん張れず。「痛くない、痛くない」と呪文を唱えながらの下りです。本当にツライ区間でした。

23:00 百間洞
僕のスピードに併せてもらったため、鈴木選手、西岡選手には迷惑を掛けてしまいました。百間洞では、先着していた選手の周囲にシェルターを張り、足のケアを行います。マッサージをして、簡易鍼を貼ります。左足に一箇所マメが出来かけていたので、早めに処置をします。明日、右足大腿四頭筋は動いてくれるだろうかと不安を覚えつつ、短い眠りにつきました。
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by makani_tomo | 2008-08-22 16:51 | TJAR

TJAR2008(5日目)

<8月14日(5日目)>

05:40 市野瀬(スタート)
先着していた選手たちが、ごそごそと用意をして南アルプスに出発していく音を聞きながら、徐々に覚醒してきました。4時過ぎに起きだし、デポ品をピックアップし、朝食を取りつつ、荷物の入れ替えや、着替えを行いました。装備については、後でまとめて書く予定ですが、食料やウェアのほか、ワンサイズ大きいシューズも入れておきました。さらに、自宅に送り返す荷物を詰め直します。この荷物には、「開けるなキケン!」と書いておくべきでした。何といっても4日間着続けたウェアが詰まっているのですから。

用意を済ませて、岩瀬選手、星野選手とともに市野瀬をスタートです。地蔵尾根は、その序盤は道が不鮮明で迷いやすいのですが、飯島選手が試走時に迷いやすい個所にテープをつけてくれていたので、ほとんど迷うことなく進むことができました。途中、鈴木選手も追いついて、4名で仙丈ケ岳を目指しました。

それでも、疲労の蓄積は隠しようがなく、他の3名から遅れ始めます。枝を拾いストック代わりにして、膝への負担を和らげようと試みました。

もうすぐ仙丈小屋との分岐、というところで、例のテープ。良く見ると、メッセージが書いてあります。
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「お疲れ!よく頑張った 頂上はもうすぐ まだ先は長いが君なら行ける 大浜海岸で会おう!!」
と書いてあります。飯島選手からのこのメッセージ、心にジーンと響きました。勇気もらいました。ついでに、仙丈小屋に降りて、腹ごしらえです。カップヌードルにコーラ。毎度の組み合わせでございます。小屋には岩瀬選手、星野選手のほか、山北選手も。山北選手、どうやら足のマメで苦しんでいるようでした。しかし、多くの選手はカップヌードル2個注文して、まだまだこれからと意気盛んです。僕は、膝をかばいながらのエコ運転での前進なので、皆より先に小屋を出て、先に向かいます。

13:11 CP19:仙丈ケ岳
ヤマケイのカメラマンの出迎えを受け、写真など撮ってもらいました。意外といい顔して写っているのですけど、内心はこの先の行程の長さに、気を引き締めているのでした。

この行程は、昨年9月にかどきちさんと試走した行程です。途中、岩瀬選手や星野選手、鈴木選手に追い抜かれますが、とりあえずマイペースに徹して進みます。南アルプスは、北アルプスに較べても緑が深いですね。途中には、こんなお花畑も。

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マルバダケブキの群生です。本来はもっと様々な種類の高山植物の群生が見られるようなのですが、多くの植物は鹿の被害に合い、鹿の嫌いなマルバダケブキだけが目立って残っているようです。

昨年は苦労して越えた横川岳前後の倒木帯も、倒木が切られていたり、ロープで誘導されたりと、ずいぶん楽に通過することができました。こうして野呂川越あたりまでは良かったのですが、徐々に疲れが出始め、そしてなかなか姿を見せない三峰岳にスピードがやや落ちてきました。いま冷静に考えれば、野呂川越あたりでひと休みして、腹ごしらえもしておくべきでした。ここまでコースタイムの70%くらいをキープできていたので、勢いで進んでしまいました。このあたり、今後の反省点です。

三峰岳が近付くに連れて、ガスが出て、小雨がぱらつき始めました。いやな時に降り出すものです。雨の三峰岳越えは勘弁だなぁ、とつぶやきながらもゆっくり登り続けます。薄暗くなると、さらにスピードは落ちます。そして、ガレた岩場に突入です。雨はさほど強くはないのですが、強風には悩まされました。

ようやく三峰岳に到着です。実はこれで3回目です。2年前のTJAR開催期間中にも偶然ここに来ています。本当に小さな山頂です。さて、日の落ちた中岩場を降りるのは、昨年と同様です。降りている途中、風の来ない適度に広い岩棚がありました。おおこれは、いい場所と座り込んで、ご飯でも食べようかと思ってふと視線を上げると、すぐ近くの山に雷雲が掛かり、ビカビカしているではないですか。これはヤバイと、急いで腰を上げて、足早に下ります。足早といっても、暗い中のことなので、高が知れているのですけど。通常の登山道と違い、標高の高い岩場を暗い時間に通過する場合は、コースタイムかそれ以上の時間が掛かります。やはり、こういうところは、陽のあるうちの通過するに限ります。

21:00 熊の平小屋
ようやく到着した熊の平小屋ですが、幕営地はテントやツェルトで一杯です。仕方なく、水を補給し、トイレに行き、ベンチに座り腹ごしらえをして少し前進することを考えました。しかし、ここは少し休んで足の疲れを取ろうと、ベンチの上のキャンプシートを敷いて、エマージェンシーシートという体勢で、仮眠です。が、隙間風が寒いので、シュラフカバーも取り出して、ようやく眠りに着いたら...
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by makani_tomo | 2008-08-22 00:39 | TJAR

TJAR2008(4日目)

<8月13日(4日目)>

03:14 木曽駒高原スキー場(スタート)
実は前の晩は、早めに寝たことだし、朝5時には木曽駒ヶ岳の山頂に到着していたかったので、0時にスタートする予定でした。なので、23時過ぎには起き、昨夜作っておいたアルファ米を食べ、用意をして、そろそろシェルターをたたもうかという頃になって、いきなりの大雨。う~ん、これは少し様子を見ようかと、再びシェルターに戻り2度寝。伊藤選手も到着し、久々の再会でした。

これがまた意外とグッスリ眠ることが出来て、気付いたら、鈴木選手はスタートし、岩瀬選手などもスタート準備に余念がありません。僕も慌てて飛び出して、シェルターをたたみ、雨具を着て皆を追いかけました。幸い、雨も少し小止みになってきました。

スタートしてすぐに沢を越えるところがあるのですが、雨の影響か、水量が多く、普通に渡ったのではシューズや靴下はずぶ濡れです。こんな時、大き目のビニール袋があればいいのに...ない。仕方なく、ずぶっと入りました。登り始めから、足が濡れるのは、どうにも嫌なものです。

七合目避難小屋に着いたところで、ベンチに座りソックスを履き替えました。そういえば、秘密兵器2つ目は、キャップホルダーでした。本来、帽子が風で飛ばされないように、服などとつなげておくためのものですが、僕はこれをザックにくくり付けており、晴れたときには、湿った靴下などをぶら下げておいたのです。厚い靴下も、3時間も干しておくと、それなりに乾くものです。昨日奈川渡から木曽駒高原まで、半日ほど干した靴下は、完璧に乾いていました。

07:13 CP15:木曽駒ヶ岳
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なんとか、木曽駒ヶ岳に到着です。早月尾根の登りに較べれば、楽なものです。しかし、予定よりも2時間以上遅れています。ロープウェイで人がドンドン上がってきています。中岳は巻き道を進み、宝剣山荘に到着です。ここで水を1L補給し、先を急ぎます。

宝剣岳の渋滞は、さほどひどくはなく、あまりロスなく通過することが出来ました。今日もお天気は良く、この先の山々もきれいに見渡すことが出来ます。

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しかし、アップダウンが続く縦走路は、膝に負担を掛け続けます。ついに檜尾岳への登りで、左膝に激痛が走り始めます。今までは、比較的表面的な痛みだったのですが、今回は内部での激痛です。思わず、ウッと声を上げてしまいます。

ここで初めて、リタイアが頭に浮かびました。距離は長いが、檜尾岳なら降りることが出来ます。この激痛が続いたら、完走は出来そうにありません。しかし、相前後して前進していた星野選手の励ましに、まずは檜尾まで行こうと、そこでもう一度テーピングなど処置をしてみようと思い直し、慎重に足を進めることにしました。今思えば、膝の激痛にくわえて、シャリバテの影響もあり、精神的に弱っていたかもしれません。昨夜の23時過ぎに食べて以来、ちゃんとした食事をしていなかったのです。

檜尾岳の山頂では、シューズを脱いで、中敷も外し、乾かします。アルファ米を食べて、膝に簡易鍼を貼り、テーピングを強化します。そして、空木岳に向けて気持ちも新たにスタートです。膝は、少しはマシになった気がしました。しかし、東川岳から木曽殿小屋への下りは、拷問のようでした。これから、こんな登りが控えているのに...

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木曽殿小屋では、ジュースを購入し、ベンチで少し休憩して、ゆっくり登りはじめます。膝の痛みが登りではあまりでないことは幸いでした。それでも不用意に力が入ると、グキッです。あくまでも慌てず、ゆっくり登りました。

13:49 CP16:空木岳
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木曽殿小屋から、1時間と少しで山頂に到着です。選考会の時とあまり変わらないタイムに、内心ちょっと安心です。登りはまだいけそうです。しかし、ここからは池山尾根の長い下りです。これもなかなか厳しい区間です。駒峰ヒュッテのベンチに座り、更にテーピング強化です。そして、ゆっくり下ります。

先月も来た道なので、まだ記憶に新しいところです。標高が下がるに連れて、蒸し暑さが増してきます。途中何名かの登山者とすれ違います。この尾根の登りも楽ではないはずです。池山小屋の水場に出たときには、ほっとしました。

途中、菅の台のバス停に行きたいのだが道に迷っているハイカーに出会いました。僕も、そちらに行くのでよかったらついて来てくださいと声を掛け、3名で進むことになりました。ハイカーの手前、みっともないことは出来ないので、ちょっと見栄を張ってゆっくりですが急ぎ足で進みました。

17:29 CP17:駒ヶ根高原(菅の台)
空木岳山頂から3時間40分で下山ですから、悪くないと思いました。本部に連絡を入れて、バス停で顔を洗い、インター近くの薬局を目指します。薬局では、デオドラントシートや目薬、キネシオテープなどを購入。

更に近くのスーパーに寄り、3足980円のスポーツソックスを購入。トイレに入り、デオドラントシートで、身体中をゴシゴシ。少しコザッパリ(?)したところで、隣のマクドナルドで夕食です。ジューシーチキンのセット。今なら無料でLセットにできるので、躊躇なくLに。普段はありえない選択です。ポテトで十分に塩分補給が出来ます。更にサラダを追加オーダーし、最後はコーヒーをゆっくり飲んで、都会気分の名残を惜しみます。

あまりゆっくりしてもいられないので、市野瀬への道を急ぎます。途中コンビニで、缶ビール(またか!)と明日の朝食用にサンドイッチを購入。非常食用に持っていたアーモンドをポリポリ食べながら、ビールを飲んで市野瀬を目指します。

途中、天竜川を渡ります。ライトの明かりに引き寄せられたのでしょうか。こんな、お客様も。
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徐々に寂しい道になっていきます。川沿いをグングン登っていくのですが、どこまで登るのやら、先が見えないルートは気が滅入ります。やはり、車でもいいからロード区間を下見しておくべきでした。と、その時後方にライトの光が見えました。しばらく待ってると、鈴木選手が追いついてきました。こういう道は、複数人で進みに限ります。正直ホッとしました。

とはいえ、延々と登りが続くことに変わりはありません。駒ヶ根の街を出たのが20時頃です。既に3時間以上歩いています。まだまだ先は長そうです。かなり疲れ果てた頃、市野瀬方面への分岐に出ました。あとは、下り基調でひたすら進みます。いい加減疲れ果てた頃、ようやく市野瀬の集落に出ました。

01:05 CP18:市野瀬
デポ地点に到着したのはいいのですが、デポ品がありません。本部や連絡先の加藤さんに電話してもつながらず。仕方なく、寝ることにしました。この地点は特に寒くはないので、シェルターも張らず、ウールの長袖シャツを着込んで、レスキューシートをかぶるだけで十分でした。
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by makani_tomo | 2008-08-21 20:37 | TJAR

TJAR2008(3日目)

<8月12日(3日目)>

03:13 上高地バスターミナル(スタート)
昨夜作っておいたアルファ米を半分食べ、荷物を片付けて、暗い夜道をスタートです。道に若干不安はあったものの、ほどなく上高地帝国ホテルが現れて、安心。ひたすら道なりに進むのみです。

1時間ほどで、釜トンネルです。ここだけは、夜間の車の通行が規制されているので、安心して進むことが出来ます。しかし、その後のトンネルは、早朝にもかかわらず、しばしば車が轟音を上げて走り抜けてゆきます。

僕は、左側歩道を進みました。左側は、後方から車が来るので、右側を歩いた方が安全という考え方もありますが、この時間帯は圧倒的に上高地方面に向かう車の方が多いのです。そこで僕は、左側を選択しました。

さて、ここで秘密兵器登場です。100円ショップで買った、蛍光棒です。遊園地などでも腕輪状になったものが良く売られていますが、僕は普通のスティック状のものを用意しました。色はオレンジに近い赤です。これを上下に降りながら歩きます。すると、後方から来た車も、そして前方から来た車も、かなりの確率でスピードを緩めてくれます。正直言って、あまり当てにはしていなかったのですが、100円でこれだけ効果があれば、お得です。それに、安全ですし。しかし、後半には段差が付いて極めて歩き難い歩道などもあり、神経を使うことには違いありません。奈川渡トンネルを抜けたときには、ホッとしました。

06:54 CP11:奈川渡ダム
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ダム脇のレストハウス前では、須田選手と星野選手が。須田選手は、ここで少し休んでいたようですね。僕は麦茶を買って、星野選手と共に先に進みます。

しかし、トンネルは奈川渡で終わりかと思ったら、まだしばらく続きます。しかし、比較的歩道が広いのと、交通量が少ないので、緊張感は低めです。

いわゆる野麦街道を星野選手と共に進みます。途中の道の駅は開店前に付き素通りです。更に進み、野麦街道に別れを告げ、26号に入る角に酒屋兼食料品店(枡屋酒店)を発見。熱いので、水分補給をしなくては!汗をかくので塩分補給をしなくては!というわけで、こんなものをお買い上げ。

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朝っぱらから?なんて言いっこなしです。旅なんですから、朝からビール飲んでもいいのです。ただし、自己責任で。

この日は歩きながら、シェルターを干していました。ぶんぶん振り回したり、休憩する時にはガードレールに干したりと、あっという間に乾燥しました。

野麦峠スキー場入口に、蕎麦屋を発見しました。開店直後なのでご飯ものは出来ないが蕎麦なら出来るとのこと。ざる蕎麦大盛りを注文。でも、出てきたのは、普通盛りでした。そうこうしていると、須田選手や鈴木選手も到着しました。

11:12 CP12:境峠
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松本市に別れを告げ、木祖村に入ります。ここから下り基調で進みます。段々、足の裏が暑くなってきました。時々木陰に座って、シューズを脱いで、足を冷します。

鈴木選手が追いついてきて、先行してゆきました。と、その時後方から爆走してくる人が!なんと岩瀬選手が坂を勢い良く下ってくるではないですか。いやぁ、本当に走っているよと、少しビックリ。僕自身は、膝のこともあるのですが、そうでなくても全く走ることは考えていなかったのです。まだ先は長いので、必要以上に負荷を掛けたくなかったのです。

というわけで、僕はマイペースで進みます。途中、お腹が空いたので、バス停の脇に座り込んで、朝のアルファ米の残りを食べ、スーパーまるとに立ち寄って、最中アイスとミニトマトを買って食べたり、比較的のんびりムードで進みました。

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14:00 CP13:薮原駅
薮原駅の手前では、僕と同名の酒屋のオヤジさんにつかまり、TJARのことについて質問攻めにあいました。その後19号線に入ったあたりで、足裏をアイシング。実は、先に立ち寄ったスーパーで、冷凍食品を持ち帰る時に使う氷を2袋もらった置いたのです。氷が程よく融けて、いい感じです。ひとつは、鈴木選手にあげて、僕は座り込んでアイシング。気持ち良いです。

その後、コンビニ求めて19号線をひたすら進みます。2年前に御嶽スカイレースに来た時に、車で通った道です。ようやくたどり着いたコンビにでは、須田選手が先着していました。僕は、ナポリタンにサラダに缶ビール(500ml!)で早めの夕食です。程なく、岩瀬選手や鈴木選手も到着です。選手はみんなこのコンビニに吸い寄せられてくるのです。

ここで、ふと嫌な予感がして、荷物を点検。やはりグローブがありません。どうやら上高地に忘れてしまったようです。慌てて、コンビニでゴム軍を買い、さらに明日の朝食用におにぎりなどを買い求め、木曽駒高原に向かいました。

19号を左折し、ダラダラと登っていくのですが、周囲は別荘地です。こういうところに別荘があるなんていいなぁなどと考えながら、なかなかスキー場に着かないなと思っていると、ようやく到着です。先にコンビニを出た鈴木選手や岩瀬選手はまだ到着しておらず、須田選手だけがビバーク準備をしていました。

17:34 CP14:木曽駒高原スキー場
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実はちょっと悩んでいました。まだ時間や体力に余裕があれば、少しでも前進したほうが良いのではないかと。七合目避難小屋まで行き、ビバークしたら明日が楽になりそうだなと。

中央アルプスを早めに越えたい理由は、駒ヶ根の街に、お店の開いている時間に着いていたいからです。薬局やスーパーなどで少し買い足しておきたいものもあったのです。とはいえ、暗いうちに宝剣岳を越えるのはリスキーだし、5時に木曽駒ヶ岳山頂というのが、目論見でした。

もうひと頑張りして7合目まで前進してビバークするか、このままビバークするか。かなり悩んだのですが、決め手はこのスキー場のビバーク地点には屋根があり、標高も低いので、比較的暖かく、よく休めそうだということでした。実際、ここでのビバークは快適で、シェルターの中で暖かく眠ることができました。
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by makani_tomo | 2008-08-21 13:18 | TJAR

TJAR2008(2日目)

<8月11日(2日目)>

03:00 起床
なんとなく周囲がざわざわし始め、つられて起床です。昨夜作っておいたアルファ米を半分食べ、荷物を整えいざ出発です。

04:00 スゴ乗越小屋(スタート)
予定通り、4時スタートです。どうやら、皆はもっと早くに出て行ったようです。僕が出発時間を4時にしたのは、最も冷え込む夜明け前には動いていたいのと、4時ならば1時間もすれば周囲が明るくなり、仮にコースロストなどしていても、リカバリーが効き易いと考えたためです。確か、高橋香さんは5時スタートが基本だったような。似たような考え方かもしれません。

ゆっくり登りつつも、数名の登山者を追い抜いて、北薬師岳に取り付きます。比較的調子よく登り、ひとりで北薬師岳の山頂へ。さらに、CPである薬師岳に歩を進めます。そろそろ薬師岳山荘から出発した登山者ともすれ違うようになりますが、まだまだ静かな尾根道でした。

06:13 CP5:薬師岳
2時間13分での到着は上出来でしょう。しかし、ここからは下りが続きます。昨夜違和感を感じた左膝を気にしながら、あまりスピードは上げずに下ります。
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お天気も良く、眺めは最高です。これから向かう太郎平方面。
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そして、今日後半の目的地である、槍ヶ岳も見通すことが出来ます。
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薬師岳山荘は通過。薬師峠の幕営地では、大勢のキャンプ客が撤収準備をしていました。ここも、なかなか良さそうな幕営地です。ゆっくり来てみたいところの候補ですね。

太郎平小屋に向けて、木道を進みます。先には、大勢のグループが。うーむこれは困ったぞ...しからばと、熊鈴をリンリン鳴らしながら走り始めました。すると、その音に気付いたリーダーが声を掛けてくれて、先に行かせてくれました。ただ、先に行った手前急に歩くこともできず、仕方なく小屋まで走り続けました。

07:20 CP6:太郎平小屋
太郎平小屋では、カップヌードル食べてコーラ飲んで休憩です。小屋前のテーブルで食べていたら、大勢の人にTJARのことを聞かれました。
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この日は実にいい天気です。黒部五郎岳に向かう木道を歩いていると、雷鳥の親子が遊んでいました。子供は木道の上を面白がって走るのです。実にのどかで、贅沢な旅の瞬間です。
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このあたりはひとり旅でした。早すぎず、遅すぎず、マイペースで進みます。黒部五郎岳への登りはやはり楽ではありません。ゼッケンを付けている手前、あまりカッコ悪いことは出来ませんが、この後の長い行程を考えると、抑え目抑え目、一般客よりも少し速いくらいのスピードで進みました。

ようやく肩に到着し、カールに下ります。沢が表れたところで、水浴びをしていた星野選手を発見。下り基調なので、膝に負担を掛けないように、ぼちぼち進みます。

11:24 CP7:黒部五郎小舎
さて、昼ごはんを食べようと小屋の中に入ったら、岩瀬選手と鈴木選手の姿が。どうやら、少し前に到着したようでした。カレーが出来ないというので、山菜うどんを頼みました。もちろん、コーラも忘れません。

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ここも、いい場所ですね。ゆっくり来たいものです。意外と出てくるのに時間がかかり、その間シューズを脱いで、足を乾かします。マメに靴を脱ぐことで、ある程度足裏をいい状態に保つことが出来ます。

食事を終え、鈴木選手と次のCPである双六小屋に向かいます。三俣蓮華岳からのルートは、今回も巻き道ルートを使いましたが、意外と長くて、終盤に登りが控えているので、個人的には中道ルートの方が好きですね。途中、岩瀬選手が追いつき、3名で前進します。

14:15 CP8:双六小屋
小屋前のテーブルでは、黒部五郎小舎で休まなかった星野選手が食事中でした。須田選手も、少し前に出発したようです。僕は、コーラでカロリーメイトを流し込み、星野選手と槍ヶ岳に向けて出発しました。

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途中、先行し、次に追いついてきたのは鈴木選手。そのうち雨も降り出して、選考会に引き続き雨の西鎌尾根越えになってしまいました。今回は、選考会の時よりも更に強い雨で、レインパンツも出そうかと思いましたが、特に寒くはないし、レインパンツを履くとどうしても動きにくくなるので、ジャケットだけで前進。終盤には、岩瀬選手、星野選手も一緒になり、4名で西鎌尾根を通過しました。

途中、rikaさんと村越先生に出会うというハプニング。まさか、こんなところでお会いするとは。西鎌尾根を双六に向かい、幕営するのだそうです。

17:25 CP9:槍ヶ岳山荘
さて、槍の肩に着く頃には雨もやみ始め、重く冷たい足を引きづって、槍ヶ岳山荘に到着しました。山荘では、TNFの田口さんが出迎えてくれ、写真など撮られた後、売店で本日2つめのカップヌードルをいただきました。靴下を替え、しばらく休んだ後、4名で上高地に向けて下山を始めました。

まだ陽があるので、雪渓の通過も問題なし。選考会の時に較べて、かなり融けていました。ここは長い下りなので、とにかく膝に負担を掛けないように、注意しながら歩を進めます。他の3名もここは慌てなくて良いのでと、ゆっくりペースで進みます。途中、横尾や徳沢園で休憩を取りながら進みます。

この道、とにかく長いのです。それでも、明るくて天気が良ければ、非常に気持ちよく歩くことが出来ます。しかし、疲れた身体に、ライトの照らし出す先しか見えない単調な行程は、本当に気が滅入ってきます。4名で進んで正解でした。その証拠に、上高地手前では、先行していた須田選手と一緒になり、話を聞くと、フラフラ蛇行しながら歩いていたとのこと。こういう、長い夜道を如何に上手く通過するかも、TJARの攻略ポイントかもしれません。

23:38 CP10:上高地(河童橋)
無事に、第一関門はクリアです。皆でバスターミナルまで移動し、それぞれビバーク準備。僕はベンチの上に陣取り、アルファ米を食べ、明日のアルファ米を作ります。寝るときは、キャンプシートを敷いて、半袖シャツ+長袖シャツ+雨具+レスキューシートという状況で休みました。レスキューシートは薄いけど優れものです。全く寒くなく、非常に快適に寝ることが出来ました。
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by makani_tomo | 2008-08-20 19:52 | TJAR

TJAR2008(1日目)

<8月10日(1日目)>

00:00 CP0:早月川河口(スタート)
いよいよスタート。静かでそれでいて、選手の熱い想いが動き出した瞬間です。

それなりのペースですが、早くも背中の荷物が既に肩に食い込み始めます。試走していない区間で道に迷いたくはないので、頑張って先頭集団に着いてゆきます。徐々に先頭集団からこぼれ始める人も出て、僕も1時間で遅れ始めました。

それにしても、深夜にもかかわらずものすごい量の汗をかきます。軽量化のため、馬場島までは最低限の水で臨んでいました。途中、自動販売機を見つけると、多くの選手が吸い寄せられていきます。僕も同じでした。コーラ飲んで、一息ついて、マイペースで再スタートです。

前後に選手の姿が見えなくなりますが、道は一本道なので、特に不安はありません。月に照らされた道は明るいです。ちょうど上市町に入ったあたりでしょうか。ふと、空を見上げると、星がまばゆいほどに輝いています。そして、ひと筋の流れ星が!

今だから、告白しますが、この時に今回の旅はいい旅になる(完走できる)のではないかと、気持ちが好転しました。足の不安もなくなりました。

03:45 CP1:馬場島
何とか予定の4時間以内に馬場島に到着することが出来ました。水を補給し、朝食用に買ってあったサンドイッチを2パック食べて、いよいよ剱岳への登りの始まりです。この早月尾根は、北アルプス3大急登のひとつだそうです。(あとの2つは、中房温泉から燕岳への合戦尾根,高瀬ダムから烏帽子岳へのブナ立尾根)

山北選手と登り始めます。なるべく、マイペースを維持するように淡々と登ります。標高200m間隔で表示があり、自分の高度計と合わせながら、とにかく我慢の登りが続きます。

夜が明けてくると、たどってきた行程が眼下に見渡すことが出来ます。

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06:45 早月小屋
ようやく早月小屋に到着です。馬場島から標高にして約1450m登ってきたことになります。これは、疲れました。補給のために小屋に入ると、星野選手が先着して休憩していました。僕は、コーラを飲み、水を1L補給しました。

更に、高度を上げ、剱岳の山頂を目指します。振り返ると、スタートした早月川河口と日本海が見えます。早月小屋も見ることが出来ます。ここまで来たのだと、少し嬉しくなると共に、この先まだまだ長いのだと気を引き締めます。
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08:45 CP2:剱岳
直前にクサリ場などが続くものの、馬場島→早月小屋よりも、早月小屋→剱岳山頂の方が、楽に感じます。ま、登る標高差も違うので当たり前なのですけど。

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頂上で写真を撮り、急いで下ろうと思うのですが....これから通る下りのルートは、「カニの横ばい」という名で有名なところ。やはり9時にもなると大渋滞です。速く登れば登るほど、渋滞の影響は受け難いはずです。しかし、ここは仕方なく、足を休めながら順番を待ちます。

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10:25 剣山荘
渋滞により、かなり時間が掛かりましたが、なんとか剣山荘に到着です。ここでコーラを飲んでリフレッシュし、山菜うどんを食べて腹ごしらえをし、水を補給して立山に向かいます。うどんを食べていると、少し遅れて鈴木選手が到着しました。

別山の登りは、道もあまり良くはなく、勾配も急なので、なかなかキツイものがあります。剱沢を見下ろすと、実にきれいで、高度感もあります。

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途中、別山頂上への稜線に出たところでコースミスするも、10分程度のロストなのであまり気にせず。中腹からの巻き道ルートを通過しました。このルート「危険通行止」という札が出ているものの、それ以上に積極的に止める意志もないらしく、構わず通過です。もちろん、ほとんど問題ないルートでした。

真砂岳、富士折立を経て大汝山に向かうのですが、このあたりは初見ルートです。なかなか、登り応えのあるルートです。登山客はさほど多くはありませんでした。

13:16 CP3立山(大汝山)
雄山へのルートから少しだけ外れて、大汝山の山頂を目指します。写真だけ撮って、そそくさと雄山に向かいます。向かうに従い、登山客が増えていることに気付きます。

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雄山は大勢の人でにぎわっています。特に小さな子供も多いので、降りるときには、細心の注意を払って、小さな石もなるべく落とさないように気をつけます。昼間なのに、選考会の時よりも、時間も気も使って、一ノ越山荘に到着です。

ここで、本日2度目の腹ごしらえ。カップヌードルにCCレモンです。この組み合わせ、この後も度々登場します。

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そう、コカ・コーラを置いていない小屋は、意外と多いのです。そういうところは、大概CCレモンですね。鈴木選手によると、コーラは女性があまり好まないからなのでは?とのこと。本当のところ、どうなのでしょうか。僕は、仕入れ値にも差があるのではないかと思っています。

食べていると、程なく鈴木選手も到着。僕が先に出ますが、途中一緒になって、五色ヶ原を目指します。

実は、このあたりで、既に左膝(お皿の外側)に違和感を感じ始めていました。8日間も動くのだから、どこかで膝に来るだろうとは思っていましたが、まさか1日目の後半に出るとは、予想よりも早過ぎです。しかし、出始めたものは仕方ないので、これ以上悪化させないように慎重に進むことにします。

途中の風景は、これまで見たことのなかったもの。選考会では確実に夜間に通過する区間ですから。

これから向かう、五色ヶ原を見下ろす。
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16:27 CP4:五色ヶ原
夕方の五色ヶ原は、実に気持ちが良いです。
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こういうところには、ゆっくり来たいですね。ちょっといい食材など持ち込んで、美味しい料理など作って、ワインと共に味わいたいものです。

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などという妄想は、頭の片隅に押しのけ、五色ヶ原山荘では、コーラを飲みリフレッシュし、お水を頂き、左膝に簡易鍼を貼って、スタートです。なるべく明るい間に、行けるところまで前進しておきたいのです。

選考会で少し迷った越中沢岳手前のはい松帯も難なくクリア。陽が長いの助かります。結局、ライトを使い始めたのは、スゴノ頭への登る途中でした。このあたりで、星野選手も追いつき、3名で前進します。疲れてきたので、スゴ乗越でビバークを考えましたが、もしかすると小屋で何かにありつけるかもしれないという思いで、もうひとふん張り前進します。しかし、ここからがキツカッタですね。30分ほどの登りなのですが、行けども行けども見えてこない小屋に、足元もふらつき始めた頃、ようやく小屋に到着しました。

20:25 スゴ乗越小屋
小屋前で水を入れたりごそごそしていたら、小屋のスタッフの方が出てきてくれて、幕営の手続きをしてくれました。何でも、近付いてくる明かりが見えたので、気にしていたとのこと。ありがたいことです。その上、飲み物まで売ってもらえて、感激しました。しかし、残念なことにコーラがなかったので、仕方なく缶ビールを買い、幕営地に戻りました。

スゴ乗越小屋の幕営地はあまり大きくない上に、お盆とあって、シェルターを張る場所がありません。それでも、なんとか隅っこに場所を見つけて、シェルターを張り、魚津のコンビニ買ったおにぎりを2個食べ、ビールを飲み、明日のアルファ米の用意をして、シュラフカバーにもぐりこんで寝ました。

さすがに標高2300m近いと、深夜は冷え込みます。しかし、100円ショップのキャンプシートはいい仕事してくれました。ただ、結露はひどく、上からポタポタ落ちてくる水滴で何度か目が覚めました。こうして、1日目が終わったのです。まだまだ、続きます。
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by makani_tomo | 2008-08-19 19:12 | TJAR

TJAR2008(0日目)

<8月9日(0日目)>
05:30 起床。基本的に準備は終わっているので、ベランダのゴーヤや朝顔に水をあげたり、ゆっくり過ごします。戸締りをして、自宅を出ました。

08:00 富山行きの高速バスに、かどきちさん、小虫さんらと乗り込みます。途中で、のまダッシュさんも同じバスに乗っていたことに気付きました。

14:35 渋滞で45分ほど遅れて、富山駅着。遅めの昼食です。本当はお寿司など食べたいところですが、直前に生ものは怖いので、おとなしくロースカツ定食。もりもり食べましたよ。

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15:43 各駅に乗り魚津へ。安いビジネスホテルを予約してありまして、ここでしばし休憩です。僕は、シャワーを浴びて、テーピングなどの準備を整えてから、ビールを飲んで、ゴロリと19時半頃まで寝ていました。

20:00 3人でホテルを出て、コンビニで少し食料を調達した後、駅前の韓国料理店で石焼ビビンバを食べました。魚津は蛍烏賊で有名ですね。駅前のイルミネーションも烏賊でしたよ。

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食事の途中で、岩崎さんから応援メール。嬉しいですね。励みになります。食後は駅前からタクシーでミラージュランドに向かうと、多くの人は既に集まっていました。

22:00 点呼の後、各自協力金3,000円を飯島さんに渡し、スポンサーであるThe North Faceの田口さんから、各自ゼッケンを受け取ります。ゼッケンを身に付けると、いよいよ始まるのだなという気持ちが高ぶってきます。

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ブリーフィングの後、おにぎりを1つ食べて、芝生の上に横になりました。星がきれいで、月も明るく輝いています。

23:40 全員で海岸に移動します。集合写真を撮り、日本海に手を触れて、もうすぐ長い旅のスタートです。

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不思議とあまり緊張感はありませんでした。剣岳までの区間が未経験だったので、まずは剱岳を目指すことを目標にしました。

選考会Bの後、左足首を痛めて約3週間。長い距離を走っておらず、一抹の不安は否めませんでしたが、まずは4時間くらいかけて馬場島に行くつもりでスタートラインに並びました。
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by makani_tomo | 2008-08-19 12:10 | TJAR

帰ってきました

2年越しの目標であった、TJARを無事完走することができました。
今日、自宅に戻りましたが、いまだに、現実感がつかめていない状況です。

旅の様子は、明日以降詳しく書くことにします。
現時点の身体の状況はというと、膝から下のむくみが徐々にひどくなってきました。それでも、ゴールした直後の膝は、ハンドボール大に腫れていましたから、少しはマシになったのでしょうか。

左ひざは、完全には曲がりません。
足は、真赤です。熱をもっていて、とにかく熱いのです。
踵には、500円玉大のマメ。他にも、小さな豆は数個。歩行困難です。

ゴール後は、顔もかなり浮腫んでいました。今日は、少しましになりましたが、それでも、ややポッチャリしています。

体重63.4kgで体脂肪率4.6%。道中含め、それなりに食べているので体重は維持できていましたし、ゴール後はたくさん食べているので、むしろ増えています。が、体脂肪率は過去最低記録を更新。身体に蓄積されていた体脂肪を消費していたということですね。

強烈に眠いです。

しかし、最高に幸せな気分です。
と同時に、楽しみしていたお祭りが終わってしまった、一抹の寂しさも感じています。

皆さん、応援ありがとうございました。
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by makani_tomo | 2008-08-18 23:03 | TJAR



走って、飲んで、そして読んでおります。
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