『地図男』
真藤順丈
メディアファクトリー
1200円+税
雑誌『ダ・ヴィンチ』の第3回ダ・ヴィンチ文学賞受賞作品です。以前から書店で見て気になっていたのですが、先月の給料日、少し気が大きくなった時についつい買ってしまいました。ついついというのは、この手の文芸書は、しばらくすればブックオフに並びますし、2年も経てば文庫本になる作品も少なくないので、なるべく買わないようにしているからです。しかし、『地図男』というタイトルは、暇さえあれば「山と高原地図」を眺めている僕には、とても魅力的だったのです。
注目すべきは、まず地図男というアイデアです。詳しくは書きませんが、奇想天外でありながら、もしかしたらありそうな、そんなシチュエーションです。そして、地図上で展開される物語は、もっと奇想天外です。しばしば訪れるあきる野も登場します。
そして最後に、やられた!という謎解きが...それは、読んでのお楽しみです。