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TJAR2008(食事・食料編)

長い行程ですから、食事は重要です。最重要と言っても過言ではないかもしれません。そして、食事の内容は持参する食糧や行動計画とも密接に関連しています。つまり、山小屋での食事を当てにしようにも、山小屋が空いている時間でないとどうしようもないわけです。早すぎても、遅すぎてもダメ。さらに、カップラーメンではないちゃんとした食事を食べようとするならば、その時間的制限はかなり厳しいものになるわけです。多くの選手は、行動計画を立てるときに、「○時ごろ小屋を通過できそうだから、ここでは食事をしよう」などと目論んでいるはずです。長い行程で、小屋での食事や飲み物は、「目の前の人参」です。それを楽しみに、頑張ろうという気持ちを維持しているといっても過言ではないと思います。(もちろん、個人差はあります。)

<1日の食事パターン>
早朝:アルファ米(1/2)(約185kcal)
朝:小屋食
昼:小屋食
夕:小屋食
夜:アルファ米(1/2)(約185kcal)
行動食:カロリーメイト4本(400kcak)
     チョコバー1本(約350kcal)


今回の僕の1日の食事のパターンと量は、上記のようなものです。ただし、1日に3回小屋食が食べられる保証はありません。最大3回であって、最悪ゼロという可能性もあります。

トータルの量は、おそらく他の選手に較べて少ないと思います。例えば、2日目は小屋食が2回カップヌードル(シーフードとカレー)、1回山菜うどんでしたから、摂取した総熱量は、2,400kcalくらいでしょうか。これにコーラの熱量(4本,1L)を加えても2,850kcalです。実際には、パワージェルとか塩飴など補助食を2~3個食べているのですが、トータル3,000kcalといったところでしょうか。冷静に考えて、これは運動量に対して少ないです。

僕自身は普段多く食べる方ではありません。今回も、本戦前には割合シッカリ食べていた方ですが、体脂肪率は62.5kg12.5%くらいですから、決して多く備蓄できているとも思えません。

しかし、上記のパターンでなんとか行動できました。もっとも、食事の量や内容は個人差が多いです。カップヌードル2個食べる選手もいますし、ご飯物にこだわる選手もいます。行動食も、それぞれこだわりや工夫があって、このあたり比較すると面白いと思います。

今回、行動食はカロリーメイトとチョコバーです。カロリーメイトは、単位重量あたりの熱量が5kcal/gで、なかなか高いのです。一方で、例えばパワージェルはコンパクトで体内へのエネルギー吸収は早いのですが、単位重量あたりの熱量は約3kcal/gと効率は悪いのです。飲みやすく水分を含んでいる分、効率は悪くなるのでしょう。水分は、それでなくても背中に背負っているわけですから、行動食には乾燥していて単位重量あたりの熱量の値が高いものが適しています。そういう意味で、カロリーメイトの5kcal/gという値は、食糧選択時の目安となる値です。

直前の数ヶ月、スーパーに行ってもドラッグストアに行っても、単位重量あたりの熱量の高い食べ物を探していました。そしてなかなか貴重なのが輸入食料品のお店です。輸入物の甘い甘いチョコバーなどがたくさんあるからです。今回持っていったチョコバーは、キャドバリーのフルーツ&ナッツ(50g)がメインです。同じものだけだと飽きるので、多少バリエーションをつけましたが。

<実際の食事の様子>
1日2,500kcalで8日近くの行程が持つわけはありません。例えば、スタート前日はこれくらい食べて、胃を満足させて起きます。

<0日目>
朝:コンビニのサンドイッチ(2パック)
昼:ロースカツ定食(さぼてん)
夜:石焼ビビンバ
スタート前:おにぎり1個


また、1日目はスタート前に購入した食糧を持っての行動ですから、かなり重いです。しかも、早月尾根の登りですから、行程中1番の難所だったかもしれません。

<1日目>
早朝:コンビニのサンドイッチ(2パック)
朝:山菜うどん(剣山荘)
昼:カップヌードル(一ノ越山荘)
夜:コンビニのおにぎり2個
行動食:カロリーメイト4本,チョコバー1本,パワージェル


<2日目>
早朝:アルファ米(1/2)
朝:カップヌードル(太郎平小屋)
昼:山菜うどん(黒部五郎小舎)
夕:カップヌードル(槍ヶ岳山荘)
夜:アルファ米(1/2)


2日目が典型的な食事パターンです。総摂取熱量が少ないので、翌日に取り戻します。

<3日目>
早朝:アルファ米(1/2)
朝:ざる蕎麦(野麦峠スキー場手前)
昼:アルファ米(1/2),ミニトマト(1パック),最中アイス
夕:ナポリタン,サラダ(木曽コンビニ)
夜:おにぎり2個(コンビニ)
行動食:サラミソーセージ,カッパえびせん,カロリーメイト


ロード区間の移動日なので、途中のコンビニやスーパーを最大限利用します。しかし、予定した食事は背中に背負っているわけで、これを予定通り減らしていかないと、荷物が一向に軽くならないのです。逆に言うと、途中のコンビニは24時間オープンなので、確実に当てに出来ますので、そこでの補給を織り込んで、持参食糧を見積もる必要があります。また、足りない場合は、ここで調達する必要があります。

<4日目>
早朝:コンビニのサンドイッチ(2パック)
朝:アルファ米(1/2)
昼:アルファ米(1/2)
夕:ジューシーチキンLセット,サラダ,コーヒー(駒ヶ根マクドナルド)
行動食:アーモンド,パワージェル


4日目は中央アルプス越えです。越えて駒ヶ根の街に行けば、様々な店があり、日中通過できればかなり自由に補給が可能です。多くの選手は、「すき屋」に行ったようですが、僕は毎日アルファ米を食べていたので、マクドナルドにしました。途中買い物をしたスーパー(ベルシャイン)の隣にあったので、楽だったというのもありますが。

マクドナルドでの総摂取熱量は、なんと1,239kcalです。無料でLセットにできると言うので、躊躇なくオーダーしましたが、ポテトL(571kcal)は、かなり食べ応えありました。普段なら、レース前でも食べません。今回は、塩分補給の意味も込めて完食しました。生野菜は、不足しがちですので、カロリーには関係なく食べたくなりますね。

夜のアーモンドは、缶ビール(500ml)を飲みながら、つまんでいたのです。これ、非常用の食糧として持っていったものです。この手のナッツ類は、重量あたりの熱量が高いので、非常食として重宝します。もうすぐ市野瀬で、後半用の食糧と入れ替えを行うため、非常食からおつまみに早代わりしたわけです。

<5日目>
朝:コンビニのサンドイッチ(2パック)
昼:カップヌードル(千丈小屋)
夕:アルファ米(1/2)
夜:アルファ米(1/2)
行動食:カロリーメイト4本,チョコバー1本


<6日目>
朝:カップラーメン(塩見小屋)
昼:アルファ米(1/2)
夕:カレー大盛(荒川小屋)
夜:アルファ米(1/2)
行動食:行動食:カロリーメイト4本,チョコバー1本


<7日目>
早朝:アフルァ米(1/2)
朝:カップヌードル(1.5個),ご飯,味噌汁,お惣菜,お漬物(聖平小屋)
昼:ご飯,お惣菜,味噌汁(茶臼小屋)
夜:リンゴ,アルファ米(1/2)
行動食:カロリーメイト4本,パワーバー1本,サラミソーセージ


<8日目>
早朝:アルファ米(1/2)
朝:アルファ米(1/2)
昼:ざる蕎麦大盛,おにぎり2個(平瀬の蕎麦屋)
行動食:カロリーメイト4本,パワージェル2個,黒糖くるみ


食べても、そのままエネルギーに直結するわけではないのですが、僕の場合普段の食事量と行動量から推測すると、摂取した食事をエネルギーに変える効率が比較的良いのではないかと思っています。ですので、上記のような食事で活動できています。普通の成人男性の場合、もっと食べないと動けないかもしれません。

上記のような行動を可能にした持参食糧は以下の通り。

<前半の食糧リスト>
アルファ米3個(354g)→消費
カロリーメイト12本(252g)→消費
チョコバー3本(165g)→消費
パワージェル2個(88g)→消費
グリコーゲンリキッド2本(114g)→消費
アーモンド1袋(130g)→少し消費
キャラメル1箱(64g)→少し消費
サラミソーセージ3本(44g)→消費
塩飴4個(15g)→消費
干梅1袋(30g)→半分消費

合計重量1,256g

<後半の食糧リスト>
アルファ米4個(472g)→消費
カロリーメイト16本(336g)→消費
チョコバー3本(165g)→2本消費
パワーバー1本(62g)→消費
パワージェル2個(88g)→消費
カーボショッツ2個(94g)→消費せず
アーモンド1袋(110g)前半の残り→消費せず
キャラメル1箱(64g)→消費せず
サラミソーセージ3本(44g)→消費
干梅1袋(30g)→消費せず
黒糖くるみ(55g)→消費

合計重量1,520g


結果として、食糧計画はまずまず成功だったと思います。行動が、当初の計画に近いペースで動けていたので、小屋食も(内容はどうであれ)予定通り取ることができ、それ以外は予定通り持参食糧を消費したために、全後半共に、予備的な食糧(アーモンドやキャラメルなど)をのぞいて、ほぼ空になりました。

こう書くと、天候悪化や怪我で動けなくなった場合の余裕がないと思われるかもしれませんが、アーモンド1袋とキャラメル1箱あれば、とりあえず1日くらいは大丈夫でしょう。それと、全後半共に、ロード区間に出てから、リスクを見極めながら、背負っている食糧を軽くすべく持参食糧の消費を進めています。

また、山小屋での食事が全く取れなかった場合は、当然予定より早く持参食糧の消費が進んだことでしょう。その場合は、3日目の木曽のコンビニ等で、食糧を買い増すことを計画していました。幸い、それはせずに済んだのですが、カロリーメイトであればコンビにでも手に入りますので、安心です。4日目も山を越せば駒ヶ根の街ですから、安心です。

問題は南アルプスです。抜けるまでに最短でも2日半は掛かりますから、4日分の食糧は必須でした。従って、前半に較べて重くなってしまいました。畑薙まで抜ければ、途中井川などでも補給できますから、積極的に持参食糧を消費すればよいわけです。

最後にガスについて。今回僕は、ガスもメタもエスビットも持っていません。つまり、小屋以外で温かい食事はあきらめたということです。幸い、水で戻したアルファ米も口に合いますし、少しでも荷物は軽くしたいし、疲れて寝る前にお湯を沸かすのも面倒な気がしたのです。(水で戻したアルファ米が口に合わないという人も少なくないようです。このあたりは好みですね。)しかし、南アルプスに入ってからの最後の2日。熊の平と百閒洞で目を覚ました時、温かい食事かコーヒーでも飲めば、身体がシャッキリするだろうに...と思ったことを告白します。2年後、ガスを持っていくかと聞かれたら、現時点ではNOです。エスビットくらいコンパクトで、もう少し火力があれば、考慮するかもしれません。

長々と書きましたが、食事に関しては個人差も大きいので、あまり参考にはならないかもしれません。しかし、行動計画を立てて、その計画に沿って食事の計画を立て、その上で持参食糧を見極める。そして、行動予定がずれた時(小屋食が取れないとき)のバッファーも考慮しておく。このあたりは共通の考え方ではないでしょうか。あとは、どのくらい食べたいかを考慮して、重量と相談の上、食糧計画を組み立てていけばOKです。

つたない文章ですが、より具体的に記したつもりです。次回以降参加される方の参考になれば幸いです。
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by makani_tomo | 2008-08-25 11:46 | TJAR
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