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『字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ』 太田直子

『字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ』 
太田直子
光文社新書
700円+税

映画の字幕翻訳を生業とする著者による、心の叫びを文字にした一冊です。

洋画を観る時には、必ずお世話になっている字幕ですが、僕にとってはごく自然なものに感じていました。その自然さの裏には、字幕翻訳家のひと知れない苦悩と努力があったのです。その原則は、「1秒=4文字」なのだそうです。すなわち、1秒の台詞は、4文字以内で表現しなくては、字幕として成立しないということなのです。

それにしても驚くべきは、1作品の字幕を作るための時間です。なんと、平均して1週間なのだそうです。急ぎの場合だと、3~4日のこともあるとか。驚きです。最低でも1ヶ月くらいは費やしているのかと思っていました。大間違いでした。

そんなある意味で極限的な状況で日本語に接している字幕翻訳家の目から見ると、現代の日本にあふれている日本語には、ずいぶんと気になるところが多いようです。僕が普段気になっていることもいくつかありました。一方で、「食べる」ではなく「いただく」を使っているところなど、僕自身にも当てはまる指摘もありました。

いずれにしても、なかなか面白い本でした。これから、映画を観るときには、字幕に注目してしまいそうです。その意味では、著者が理想と考える「読んでいることを意識させない字幕」に反する意識を抱かせてしまう1冊なのでした。
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by makani_tomo | 2007-03-27 23:06 | 読む
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