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『ゴッホは欺く』 ジェフリー・アーチャー

『ゴッホは欺く』 上・下 
ジェフリー・アーチャー
永井淳 訳
新潮文庫
各660円(税込み)

久しぶりのジェフリー・アーチャーの作品です。彼の小説は、翻訳されているものは全て読んでいます。最初に読んだのは、中学生だか高校生の時でしょうか。面白くて、一気に読破してしまったものです。

本作品も、彼の持ち味にあふれています。巧妙な伏線、効果的な場面展開、そして永井淳さんの訳出も、相変わらず秀逸です。

彼の作品には、イギリスなどの西欧とロシアもしくは東欧、そしてアメリカという三角構造がしばしば登場します。現代社会の縮図をそこに見ることができます。

また、非常に魅力的な女性が登場します。ロスノフスキ家の娘など、典型的です。本作品も、主役は非常に魅力的な女性です。知性的で、タフで、そしてウィットにあふれる女性です。もちろん、登場する男性にも、同様の能力雰囲気をもつ人物が多いのです。

登場人物(特に主役級の人)に、魅力的な人物が多いのは、頭の良さ、金銭的な成功のみを求めない、しかしダイナミックな世界で成功し、その上でなおウィットを忘れない。イギリス映画にしばしば見られるヒーローに近いのかもしれません。

実は、彼自身がそれに近い人生を歩んでいるような気がします。政治家になったり、破産したり、小説で成功したり、また政界で活躍したり、一転して偽証罪で刑務所に入ったり...まさに、ドラッマチックな人生です。まぁ、ご本人にとっては、歓迎すべきことばかりではないのですけどね。それでも、「転んでもタダでは起きない」を地で行く人です。『獄中記』なども、面白いです。

彼のように、ジェットコースター的人生にはあこがれませんが、彼の作品からそれを疑似体験できるのは、この上ない幸せに思えるのです。
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by makani_tomo | 2007-03-07 23:59 | 読む
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