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『エベレストへの長い道』 ティム・マッカートニー・スネイプ

『エベレストへの長い道』 
ティム・マッカートニー・スネイプ
海津正彦 訳
山と渓谷社
2400円+税

著者は、1956年にオーストラリア人の父とアイルランド人の母の間に、アフリカはタンガニーニで生まれたオーストラリア人登山家です。78年からヒマラヤに登り始め、84年にはエベレストを北壁から無酸素登頂に成功、86年にはガッシャブルムⅣ峰北西稜を初登頂という実績の持ち主です。

その彼が、同行していたカメラマンの一言をきっかけに、新たな冒険に挑戦するのです。その一言とは?

「ティム、君を含めて、まだ誰もエベレストをまともに登った者はいない。」

そして彼は、海抜0mのガンジス河口からエベレスト山頂に向かう旅「from Sea to Summit」に出たのです。

冒険は、シンプルな方がいい。そういう意味では、究極の冒険のひとつかもしれません。深海に生身で潜ることはできませんから、0mから地球上でもっとも高いところまで登るというのは、非常にシンプルです。同じように、セルジュ・ジラールさんのように大陸を走って横断するというのも、実にシンプルです。そういえば、ヤマケイなどで活躍されているカメラマンの柏倉陽介さんの学生時代の冒険も、海抜0mから富士山の山頂までホフクゼンシンで行こうというものでした。(さすがに、途中5合目まではヒッチハイクしたようですが。『山と渓谷』2006年10月号p.228-229参照)

ところで、本書は、冒険の過程もさることながら、長い時間をかけて街や荒野、そして山を歩き続ける中で著者が考えたこと、感じたことの集大成です。しかも、やや哲学的でもあります。

僕は、山を走ったり歩いたりするときは、一旦心を無にしようと思うのですが、現実にはかなり俗なことを考えてしまいます。今夜なに作ろうかな、とか。なかなか高尚な精神世界に身をゆだねることはできないのですが、チャレンジする精神は持ち続けたいですね。
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by makani_tomo | 2006-11-18 01:39 | 読む
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