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『そして謎は残った』 ヨッヘン・ヘムレブ他

『そして謎は残った 伝説の登山家マロリー発見記』 
ヨッヘン・ヘムレブ,ラリー・A・ジョンソン,エリック・R・サイモンスン
海津正彦,高津幸枝 訳
文藝春秋
1762円+税

先日図書館で借りた本です。
登山家マロリーの名前は知っていましたが、実は詳しくは知りませんでした。エベレスト登山の途中で亡くなったということ、"Because it is there."(そこにそれがあるから)という名文句くらいしか知らなかったのです。

図書館で本書を手に取り、巻頭のカラー写真を見て、心臓がドキドキしました。そこには、マロリーの遺骸が写されていたからです。不自然なほど白い胴体、腰に残っている衣服やロープ。折れ曲がった足。そして、山頂に向かって伸ばしている手は半ば埋まり、頭も同様です。

そうです。この本は、1992年に行われた、マロリーと彼と一緒に遭難したアーヴィンの調査遠征隊のドキュメンタリーです。この調査遠征は天候にも恵まれ、思いのほか早くマロリーの遺骸を発見します。そして、確認できた所持品から、登頂に向かった彼の詳細な状況を読み取っています。

しかし、最大の謎は、彼らが山頂を極めたのか否か。その回答を得るために、山に残留された酸素ボンベなどから推理を試みまています。マロリーが登頂に成功したら山頂に残してくると言っていた、彼の妻の写真は、彼の所持品の中には見つかりませんでした。と同時に、山頂でも見つかっていないのです。

状況的には、山頂に向かう途中で遭難した可能性が高そうですが、それが真実であることを証明することはできないのです。その逆もできません。そして、謎は残ったのです。

8000mの山という状況は、想像しかできません。しかし、ことエベレストに関しては、現在ではある程度のトレーニングと、お金さえあれば、山頂までいける可能性は比較的高いようです。今のところ、雪山や8000m級の山には行こうとは思わないのですが、それを目指すスピリットには共感を覚えるのです。
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by makani_tomo | 2006-11-09 23:25 | 読む
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