第15回野辺山ウルトラマラソン
昨年に引き続き、野辺山ウルトラマラソンに参加してきました。この大会が気に入っている点は、2つあります。ひとつは、アップダウンが多いこと。どちらかというとトレイルをメインにしている僕としては、トレーニングという意味も込めて、この大会にエントリーしています。そして、何といっても当日受付があること。特に今年は高速道路のETC割引もあり、エントリーフィー以外の出費が、往復の高速道路代2,700円+ガソリン代+食費のみという低コスト大会になりました。
さて、今回は密かにサブ10を考えていました。ここ数ヶ月良い感じで走り込みも出来ているので、大きな故障さえなければ、何とかなるのでは?と考え、昨年見事サブ10でデカフォレストの仲間入りを果たしたマコトさんのタイムを参考に、自分の昨年のタイムをにらんで、目標通過タイムを作っていました。ずばり9時間55分での完走が目標となりました。 昨年同様、土曜日の深夜に自宅を出て、途中のSAで少し仮眠を取り、会場には2時半頃の到着です。受付開始まで再び仮眠を取ります。まぁ、あまり深い眠りは期待できませんが、仕方ないでしょう。3時半には受付を済ませ、車の中で準備&朝食です。 外は雨、しかも荒れるとの予報です。ウェアリングに悩みました。上着としてモンベルのペラペラとバーサライトを両方持ってきたのですが、着慣れていることと、荒れること、気温を考えてバーサライトにしました。経験的に、8月の西鎌尾根でもシャツ2枚にバーサライトを着ていれば、走らなくても体温を維持することが出来るはずです。もっとも、結果的にはペラペラでも良かったかもしれません。実際に、参加している多くの人は簡易ポンチョの様な簡単な上着でした。 4時45分頃トイレを済ませ、スタート地点に向かいます。あまり前に行く必要はないので、10列目くらいの適当なところに紛れ込みます。と、ふと振り返ると女将さんでした。脇を見るとハリマネさん。おやおやと思っていたら、スタートです。 フルマラソンと違って、ほとんどの人はダッシュしませんし、道幅も広いので、すぐに自分のペースで走ることが出来ます。正直言って、こんなコンディションでサブ10など狙えるわけはないと思い、せいぜい10時間半を切ることが出来れば上出来だと思い、気楽にスタートしました。比較的前の方の集団のペースに合わせて進みます。幸いにして、足は良く動いているようです。 10kmの通過が51分。序盤5kmはキロ5分で入ろうと思っていたところ24分半くらいで通過したので、悪い感じではないなと思い始めます。ちなみにシューズはアディゼロXTです。最近出番が多いです。野辺山をそこそこ速く走ろうと考えているランナーには最適なシューズのひとつだと思っているのですがいかがでしょう?ダート道に入っても、まあまあ快適に走ることが出来ます。傾斜がきつくなると、躊躇なく歩きを入れて、足の筋肉を休ませます。 20kmの通過が1時間53分。これは、「20km」と書かれた看板の通過タイムです。その少し前でマットの上を通過してのチェックを行なっているのですが、どちらが正確な20kmなのでしょう?報告書にはチップの計測タイムが載りますので、後者なのでしょうね。いずれにしても、ほぼ予定通りの通過タイムです。ここからしばらくは下り基調。そういう区間はキロ5分ペースを目標に走りました。 再び上り基調になり、30kmの通過タイムが2時間48分。これも、目標通りです。稲子湯では、おしるこ飲んで、トイレに行って軽く休憩します。再び坂を上り42km地点を目指します。ここで1回目のソックス交換。この先の長い下りに備えて、裏にゴムの滑り止めの付いたソックスを着用します。小海線の線路を越えたら、平坦な区間が続きます。 50kmの通過は4時間33分。予定より3分遅れですが、まあ誤差の範囲でしょう。ここのエイドではお蕎麦を食べて腹ごしらえです。ここから60km手前の折り返し点までが、なかなか長くてキツイ区間です。仲間を見つけるとエールの交換が出来る唯一の箇所なのですが、折り返してくる人が見えるだけに、もうすぐ折り返しかなと期待感を抱いてしまうのです。それに、それなりにアップダウンがある区間でもあります。折り返し区間に入った直後に、のまダッシュさんを発見!速い!折り返し点では、いつの間にか抜かされていたハリ天狗さん、その直後にマコトさんと出会います。 60km通過は5時間34分。ここは予定通り。ポカラさん、実井さん、ちゃんぽんさんらとすれ違い、声を掛けることが出来ました。折り返し区間を離れると、徐々に上りに入ります。手前のエイドでは、ネオスさんが追いついてきました。その後しばらくは傾斜も緩く、集落の中を通過する道なので、ネオスさんに引かれながら、走り続けることが出来ます。いよいよ馬越峠の向かってキツイ坂道が始まります。ああ、段々ネオスさんの緑色のシャツが遠くに...しかし、ここはマイペースで歩を進めます。 71kmの滝見湯到着は6時間44分。ちょっと遅れ気味です。ここでは、シューズとソックスを交換します。馬越峠への上り、そしてその後の下りに備えて、アディゼロCSに交換です。しかもソールに空気穴が開いていない初代CSです。補給はそこそこにして先を急ぎます。相変わらず、ここの上りはきついですね。昨年は頑張って走るようにしていましたが、今年は歩きを合間合間に入れて足の疲労を少し分散させながら進みます。前方から走ってきた人に、55位だと教えられました。 80km通過はたぶん8時間ちょうどくらいでした。馬越峠のエイドでは、マコトさんに出会うことができました。「サブ10いけるんじゃない?」「いけますかねぇ。」10分くらい貯金を持ってここに到着する予定でしたが、既に貯金はゼロ。借金がないのが救いでしたが、ちょっと弱気になりかけていました。「大丈夫だよ。やれるとこまで頑張ってみなよ。」そんな風に目標タイムの参考にさせていただいたマコトさんに檄を飛ばされ、これはやるしかないと気を引き締めました。下りも、昨年は足を残すためにペースを落としていましたが、今回はギリギリまでペースを上げました。最後にまだダラダラ上りが控えているので、馬越峠から町に降りて、線路を越えて再び野辺山に向かうまでにいかに貯金を作ることが出来るかが勝負だと思いました。そこから先は、87kmの大エイドもよらず、先を急ぎました。足を止めたのは、途中コーラを買った時のみです。 90km通過は8時間50分。なんとか予定タイムに戻すことが出来ましたが、まだ上りは続きます。足を止めるとキロ6~7分を維持し続ける必要があります。やはりエイドは素通りです。雨がきつくなってきました。緩い坂道ですので、上から水が流れ落ちてきます。時折脇を通る車からは水しぶきが。でも、止まれないのです。最後の坂を上り切り、踏み切りを渡ると後は畑の中の平坦な道のはずです。お!前方に見える黄色いウェアはハリ天狗さんではないか?そこで、猛ダッシュを掛けるほどの足は残っていないのですが、それでも徐々に間を詰めます。とその時、ハリ天狗さんが右折した時に、こちらをチラッと見た気がしました。すると、ススーッとペースを上げているではないですか。ここにきて、ペースを上げる余地が残っていたとは、さすがです。 100km9時間55分05秒。最後は、サブ10を確信し、ガッツポーズでのゴール!正直、嬉しかったです。これだけだと、冷静過ぎますか?泣かなかったけど、涙が出るくらい嬉しかったですよ、本当に。秋から地道に走り込んだ成果が発揮できたと思います。そして、少し前にゴールしたハリ天狗さんとガッチリ握手。お互いの健闘を称えます。また、逃げ切られちゃいました。そして程なく、ネオスさんもゴール。ゴールタイム9時間55分は、まさに予定通り。相変わらず予定調和と言われそうですが、先日のひとり24時間走とは違い、最大10分の遅れを取り戻すべく最後の最後まで頑張っての結果です。 しかし、走っている時は感じなかったのですが、止まると途端に身体が冷えてきます。すぐに着替えを持って会場近くのお風呂に入ります。去年は混んでいたけど、今年はまだ空いていてすぐに入ることが出来ました。ゆっくり風呂に浸かり、サッパリしたところで、清里でほうとうを食べ、高速が混まないうちに早々に帰路につきました。 かなり厳しい天候でしたが、結果は上々でした。今回マコトさんには大会前から勝手にお世話になっていました。昨年のマコトさんのタイムをトレースさせていただきました。そして、馬越峠でお会いできたことがキーになりました。ありがとうございました。そして、この雨の中朝早くからエイドやコース上で待機してくれていた、大勢の大会関係者の方々に感謝です。あの天気では、じっとしている方が、過酷だったはずです。 さて、しばらくロードの大会はお休みです。トレイルの大会も、エントリーしているものはありません。さすがに大腿筋は筋肉痛です。しばらく身体を休めたら、夏のアルプスシーズンに向けて、ぼちぼち運動しようかと思っています。 以下、備忘録です。 <ウェアなど> ・半袖シャツ(赤ナイキ) ・長そでシャツ(黄CW-X) ・セミロングタイツ(CW-X) ・短パン(モンベル) ・ソックス(X-SOCKS)→42km地点と71km地点でアーチハンモックに交換 ・タイツ用下着 ・雨具(モンベル バーサライトジャケット)→42km地点で置く ・シューズ(アディゼロXT)→71km地点でアディゼロCSに交換 <装備など> ・スティミュラス ・ハイドレーション(クエン酸ドリンクを1L) ・バンドエイド ・眼鏡 ・飴,フリスク
by makani_tomo
| 2009-05-18 17:50
| レース(ロード)
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